2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

REAL

それは唐突に 仕事から解放されると訪れる 迷い彷徨い下を向き歩く帰り道 家へとたどり着き 僅かな肴でロング缶を空け 風呂へと入り溜息ひとつ パジャマに着替え部屋へと戻り 十時までテレビをつける事もなく 何かを求めて整理をつけるがごとく 昨夜観た「オ…

夕暮れに伸びる影幸せのかたちが変わる歩き始めた大丈夫だよ

夢を見る 大きな桜の木のある川の土手を歩いてる 前を歩く小さな姿 振り返り存在を確かめては すぐに追いつける歩幅で前を行く 名を呼ぶ 嬉しそうに駆け寄る 抱き上げると陽光が眩しいのか 弱々しく眼を細める ゆっくり降ろしてやると 尾を上げ走り出す 「そ…

LAST WALTZ

一段と冷えた空気に 弱々しい声が さらに胸を騒がせる 越えられずにいる境界線 信号変わるももどかしく 降りようとする遮断機をすり抜け 線路伝いの道を曲がり 階段を駆け上り 今すぐその扉を叩きたい 越えられずにいる境界線 彷徨う心 小さく萎み 消え入り…

HELPLESS RAIN

雨音に 目が覚める 窓を開き 暗い外を確かめる 次から次と雨粒が 屋根に落ち 樋を伝い 軒下を濡らす 見上げた先 高校のグランドを 駆ける姿もない 静かな休日 ただ 雨音だけが 耳へと響く 唐突にディズニーが観たくなりレンタル店へ向かう。 知らぬ間に店の…

涙の河を繕ふようにして

たくさん歩いた 本当に たくさん歩いてきたんだ でも覚えていることなど ほんのわずかかもしれない 日々の後先 それは確かに望んだもので 前略 何だかいつまでも暖かい日が続くね 過ごしいいのはいいけど 心と反比例するようで 高く遠く眩しく感じたりしてる…

最愛

有り得ないか? 「有り得ない」と笑うのか? 「有り得ない」と笑うは “最愛”という言葉を 軽々しく使う自分自身を笑う 「有り得ない」と笑うは “最愛”という記憶が 見当たらない自らの生き方を笑う [ CINEMA ] 容疑者Xの献身 涙で席を立てずにいた。 よかっ…

JUST TRUST IN OUR LOVE

もしもし うん 今 電車降りたとこやよ うん 今 何処? そっか 八時前ぐらい? うん わかった 雨上がった? いや 小降り 傘持ってんの? うん ご飯は? うん そしたら何か食べに行く? うん ほな何か買って行くよ 何で? うん わかった ほなね 少し疲れた表情…

涙がちょちょ切れるぜバトン

雨上がり 穏やかに晴れ上がる連休初日 行楽シーズン到来 仕事の途中立ち寄る中央道のサービスエリア 満杯の駐車場 人の群れでごった返す 楽しげに駆け回る子供たち 愛犬を連れ分乗して移動の家族 手を繋ぎ顔見合せる恋人たち どの顔も微笑み 幸福を垣間見る …

涙がちょちょ切れるぜバトン

雨上がり 穏やかに晴れ上がる連休初日 行楽シーズン到来 仕事の途中立ち寄る中央道のサービスエリア 満杯の駐車場 人の群れでごった返す 楽しげに駆け回る子供たち 愛犬を連れ分乗して移動の家族 手を繋ぎ顔見合せる恋人たち どの顔も微笑み 幸福を垣間見る …

LOVE NO CRY

上出来だった 憶えてる? 三年前の今日 生きてきた中で こんなに嬉しかったことはなかった 悦びに打ち震えた 心が躍った それまで覆われていた雲が 一瞬にして晴れ上がった 「時間って 一体何だと思う? … それは全て 誰かが決めた概念だったり 周りと同じ時…

今年もひとつ季節が巡って

春に見た同じ景色を 今また見てる 行き場無く ビルの非常階段に腰掛け 何も変わらない その景色を今また見てる 向かいのビルの窓に反射する陽光 自身の影を落とす道路のマンホール 時折行き過ぎる人の足音 違うのは 吹く風の冷たさ 違うのは 流れの早い雲の…

LEGEND

[はてなハイク考] 死んだ父親は絵が上手かった。 中学を卒業時に担任の先生に 美術学校へ進むよう薦められたと聞く。 家が貧しく というか複雑な家庭に在った父は結局進学せず 集団就職という形で西陣織の織屋で働くこととなる。 そこで母親と知り合い自分が…

ORION

幼い頃 頻繁に見る夢があった。 幼いながら その翌朝は 不安な気持ちで一杯になった。 季節は冬 周りに見える煌びやかな飾り付けや イルミネーションからクリスマス前後なんだろう 人の波に逆行するように走る自分がいる 強烈な焦燥感 幼い身長が行く手を遮…