LAST WALTZ

一段と冷えた空気に
弱々しい声が
さらに胸を騒がせる


越えられずにいる境界線


信号変わるももどかしく
降りようとする遮断機をすり抜け
線路伝いの道を曲がり
階段を駆け上り
今すぐその扉を叩きたい


越えられずにいる境界線


彷徨う心
小さく萎み
消え入りそうになる手前で振り切り
来た道を後にする
二人歩いた道から
逃げるように引き返す
振り返り見る
二人過ごした街は遠く翳み
無表情と化す


越えられない境界線


もう少し
後少しだけ待って


向かう心
呼吸を整え
新たに見るその街を走り抜け
照れた笑顔で会いに行く
必要とされなくても約束通り
離れていても決めた通り
残る全てを想いにして
最後まで味方でいる
それに嘘はないことを


越えられない境界線


いつかそれを渡る
受け止めてくれたのは
生涯君だけだから





誰も知らない真実ここにあると
言葉なくても切ないほど伝わる
あなただけに今すべての瞬間を捧ぐわ
眠る時にもどうか忘れないで
揺れる心を強く受け止めてね