過ぎてく過去は全て自分の通り道

街の灯りが
ひとつ
また
ひとつ
消え始める


始発電車の車窓
流れる風景
時が止まり
ざわつく心
後悔でもなく
羨望でもなく
甦るあの日


何も持たず
膨らんだ夢で奮い立たせ
飛び乗った夜行列車
暗闇を抜け
明け方の東京
寂しさと興奮
錯綜する心


置き忘れた夢
乱れた生活
踊り狂い酔いつぶれ
転がり込む安ホテル
ガード下散乱したゴミに
目を背け見上げた
何処までも高い高層ビル群


束の間の幸福
夢との代替え
己に信じ込ませ此れが正義と
溺れる二人の居場所
振りかかる現実に言葉を失い
夢から覚め出て行った朝


虚しく映る色を失った街
賑わい装い何も得ず
何も得られず
荷物をまとめ
始発電車を待つホーム
車窓に映り込む自分の姿に目を背ける


街の灯りが
ひとつ
また
ひとつ
消え始める


始発電車の車窓
流れる風景
きっとこれが最後の夜明け
本当の夢
やっとわかった途端
行き先を失い今また眺め走り続ける






[ CINEMA ] 地下鉄(メトロ)に乗って



無理からに設定でもセットがショボくてもまあええやん。
大沢たかおアーンド常盤貴子がリアリティー無くてもまあええやん。
堤真一出てたらそれでええやん。
堤真一よかったらそれでええやん。
うん、いやまじで。


何やろなー、その立ち姿というか
シャンとしてるんやけど独特の哀愁があるというか影があるというか
声もええし、そのまた、ちょっと崩れた表情がええんよ、堤真一
男優では現在一番好きかもしれん。


で、岡本綾
竹内獅童騒動に巻き込まれ最近あんま見かけんよね。
看板は張れんけど或る意味竹内よりも映画界にとって大事な逸材やと思うけどなー。


この映画はある程度、自身がリンク出来得る事柄を経験し且つ時代背景をも理解できてんと
あちこち目立つショボさ加減というか唐突なタイムトリップ発生の仕方等で
冷めてしまうように思うな。
浅田次郎の原作やから、ちゃんとテーマは浮かび上がってるようには思うけど。
そんなこんなを乗り越え、引き込み堪能させてくれる堤真一の存在は偉大。